【さす九って何?】ドラマ「じゃああんたが作ってみろよ」に見る昭和的価値観の残り香

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■笑えるけど、リアルな価値観にザワつく

ドラマ「じゃああんたが作ってみろよ」に出てくる勝男の両親は、まさに典型的な九州の家族像。その親に育てられた勝男も、残念ながら同じ価値観を自然に受け継いでいるんですよね。
面白く描かれているのに、どこか胸がザワザワします。

「九州じゃなくても、うちの親世代にもこういう空気あったよな…」と思い出させるようなリアルさが刺さるんです。

竹内涼真さんが演じているから魅力的に見えるし、応援したくなるけれど、最初の頃は普通に嫌な人でしたよね。南川さんが嫌がっていた空気感がやけにリアルで。


■さす九とは

・跡継ぎは男性でなければならない
・家事も育児も、妻が全部やって当たり前
・親戚の集まりでは男性は酒盛り、女性は召し使いのように動く
・お風呂は男性が先
・女性の進学には反対
・未婚女性には「早く結婚しろ」と口出し

…ひー、読んでいるだけで疲れてきます。
でも昭和世代の親を思い出すと、「あるある」だったりするのがまたしんどいところ。

お風呂の順番と「早く結婚しろ」は実体験でありました。


■「さす九」は九州だけの話ではない。日本中が“昭和の価値観”の中で生きてきた

「さす九」と聞くと九州の文化のように思いますが、実際は全国どこにでも転がっていた価値観だと思います。

・家事は女の役目
・男は偉い、女は下がって支える
・“察して動く”のは女性
・我慢こそ美徳

当時は専業主婦が多く、大黒柱と専業主婦の分業が当たり前だった時代背景もあります。
だから、ドラマの中の発言がどこか“他人事”に思えないんですよね。

「昔の話じゃなくて、つい最近まで普通にあったよね?」
そんな感覚に近い。
私だったら逆らうけど、母親なら従うだろうな……そのくらい、根深いものがあります。


■意外と素直な勝男の性格も両親譲り?

勝男の成長が愛おしいんです。初回なんて自信満々でプロポーズして、「無理!」と振られ、笑わせてもらいました。

筑前煮を「切って煮るだけ」って言っちゃう勝男、そりゃあ振られますよ。でも、自分で作って気がつくんですよね、料理の大変さが。ここがエライ!と応援したくなるところ。出汁から取るお味噌汁、皮から作る小籠包、もうどんだけー笑。

残り物の小籠包を食べる2人、イイ感じでした。クッキングシートに残る皮の残骸を食べるのも良かったです。これぞ価値観ピッタリ。

最新話では両親がたっぷり出て来ましたが、池津祥子さん演じる母がちょっとやり過ぎちゃう、でも反省して謝るところなんて、勝男は母に似たのか?と思ったり。カフェに入りたくて覗いているところなんて可愛いかったですよね。

電話の子機のために東京に来ちゃう父も憎めない。洗い物ひとつ出来ないのもリアルな感じですよね。ウチの父は大丈夫かと、ちょっと不安になりました。


■こんなにこのドラマにハマるとは

8話まで終わりました。今期見ているのは、朝ドラとこのドラマだけです。

勝男の中の人がちょっと苦手だったのですが、しっかりハマりました。肌着姿が多くて笑えます。他のメンバーもイイ感じですよね。勝男の会社、楽しそうです。南川さん、いい味出してます!

今のところの好きなシーンは、

  • 便器に挟まれる勝男、子機操作の南川さんがクビ傾げながら歩く
  • 小籠包を2人で食べるシーンで、塩からはじめてとうんちくが長い勝男、「うるさいか」と自覚する勝男に対して、鮎メロの「教えて」 可愛い~!!!

    何度も見ちゃいました。

    あと2回?くっついて欲しいけど、どうなるんでしょうね。楽しみです!           「フォーエバーラブは東京で」も気になり過ぎる!!