
はじめに:60代の運動不足、あなたは一人じゃない
私は散策するのが好きだったのに、「最近すぐに疲れてしまう」「昔は歩くのが好きだったのに疲れて早く帰りたくなる」と感じています。運動不足を痛感しつつ、家にいる時間が増えて、気がつくと足がむくんでいる…そんな悩みを抱える方は実は多くいらっしゃいます。
年齢を重ねると筋力の低下や心肺機能の変化により、以前と同じように動けなくなるのは自然なことです。しかし、適切な方法で運動を再開すれば、体力の回復や健康維持は十分可能です。
なぜ60代になると疲れやすくなるのか?
筋力の自然な低下
30歳を過ぎると年間約1%ずつ筋肉量が減少します。60代では20代の頃と比べて20〜30%の筋力低下が見られることも珍しくありません。特に下半身の筋力低下は、歩行時の疲労感に直結します。
心肺機能の変化
加齢により心拍出量や肺活量が徐々に低下し、酸素を全身に運ぶ効率が下がります。これが「すぐに息切れする」「疲れやすい」といった症状の原因となります。
血液循環の悪化
運動不足により血液循環が悪くなると、足のむくみや冷えなどの症状が現れやすくなります。特に長時間同じ姿勢でいることが多いと、症状は悪化しがちです。
足のむくみの原因と対策
むくみが起こる理由
- 筋力低下:ふくらはぎの筋肉は「第二の心臓」と呼ばれ、血液を心臓に送り返すポンプ機能があります
- 長時間の座位:重力により血液が下肢に溜まりやすくなります
- 塩分の摂り過ぎ:体内に水分を溜め込みやすくなります
日常でできる対策
- 足首の回転運動を1日数回行う
- 椅子に座っているときも、つま先立ちとかかと上げを繰り返す
- 就寝時に足を心臓より高い位置に上げる
- 塩分を控えめにした食事を心がける

60代から始める安全な運動プログラム
ステップ1:室内でできる基礎運動(1〜2週間)
椅子を使った運動
- 椅子に座った状態での足首回し:左右各10回
- 椅子に手をついてのかかと上げ:10〜15回
- 椅子からの立ち座り:5〜10回
ベッドや布団での運動
- 仰向けでの膝の曲げ伸ばし:左右各10回
- 横向きでの足上げ運動:左右各5〜10回
ステップ2:軽い歩行から始める(3〜4週間目)
歩行の段階的増加
- 最初は家の周りを5分程度
- 慣れたら10分、15分と少しずつ延長
- 疲れを感じたらすぐに休息を取る
- 週3〜4回のペースで継続

歩行時の注意点
- 歩きやすい靴を選ぶ
- 水分補給を忘れずに
- 体調が優れない日は無理をしない
- 坂道や階段は避け、平坦な道を選ぶ
ステップ3:運動習慣の定着(5週間目以降)
有酸素運動の組み合わせ
- ウォーキング:20〜30分、週3〜5回
- 軽いジョギング(可能であれば)
筋力トレーニングの追加
- 軽いダンベル運動(500g〜1kg程度から開始)
- ゴムバンドを使った筋トレ
- バランスボールでの体幹運動

運動を継続するためのコツ
無理をしない目標設定
完璧を求めず、「今日は5分歩けた」「椅子からの立ち上がりが楽になった」といった小さな変化を喜びましょう。
記録をつける
運動日記やアプリを使って、運動時間や体調の変化を記録すると、モチベーションの維持に効果的です。
仲間を見つける
ご近所の方や友人と一緒に歩いたり、地域のシニア向け運動教室に参加したりすることで、継続しやすくなります。
効率良いのはスポーツジムへ通う事ですね。近所になかったり、月会費がかかったり、希望の施設が(水泳やお風呂など)なかったりと、なかなか好み通りに行くのは難しいかもしれませんが。
思えば、ジムへ通っていた頃が一番運動していた気がします。週に3,4日、汗だくになっていましたから。あの時のモチベーションが薄れてしまったのも事実です(反省)。

まとめ:60代からでも遅くない、今日から始める健康習慣
運動不足を解消するのに「遅すぎる」ということはありません。大切なのは、自分の体調と体力に合わせて無理なく継続することです。
最初は室内でできる簡単な運動から始めて、徐々に活動範囲を広げていきましょう。暑い暑い時期が終わって、動くにはいい気候ですよね。
ふらりと山に登ることがあるかもしれません。そんな時のためにも体力付けておきたいです。

今までなかったけどね!