
子供の頃夢中になった「リリアン」について、急に思い出しました 笑。「ただただ編んでいくだけで長い紐状のものが出来るだけなのに、なぜあんなに夢中になったのか不思議」という感覚、皆さんにも心当たりがあるのではないでしょうか。
リリアンとの出会い―シンプルなのに夢中になった謎

小学校で流行っていたんだと思います。小さな編み機は駄菓子屋さんや文房具店に売っていました。編むための糸がお店によって違うので、遠くの文房具店に行って珍しいものをゲットして、「どこどこに売ってたよ」と情報交換の場もしていました。
プラスチック製の編み機に専用の糸を掛けて、編針で引っ張るだけで編み目ができていく―そのシンプルさに最初は「これが何になるの?」と思ったものです。
しかし一度始めると、不思議なことにやめられなくなりました。「ただただ編んでいくだけで長い紐状のものが出来るだけなのに」なぜあんなに夢中になったのか、今思い返しても不思議です。
学校の休み時間、家に帰ってからのテレビを見ている間、さらには寝る前まで、とにかくリリアンを編んでいました。気づけば部屋中にカラフルな紐が散らばっていたことを今でも鮮明に覚えています。
リリアンの魅力と作り方
リリアンの素朴な魅力
リリアンの魅力は何だったのでしょうか?
特に印象的だったのは、色の組み合わせを考える楽しさでした。赤と白で縞模様にしたり、グラデーションの糸を使ったり、小さな創造性を発揮できる場だったのです。
リリアンで作ったものたち―創造性の原点
リリアンで延々と編み続けた紐、それを何に使ったのでしょうか?
長く作って、縄跳びの縄にしていた子もいたような気がします。とにかく作るだけ作って放置、使い道がこれといってなかったんです。
今ならペットの首輪にも良いかもしれません。
同時代に流行った懐かしい遊び
リリアンと同じ頃、夢中になった遊びがたくさんありました。今では見かけなくなった懐かしい遊びを振り返ってみましょう。
あやとり
糸を指に掛けて様々な形を作るあやとり。余った毛糸で作る、貧乏くさい コスパ最強の遊びでした。
「東京タワー」「ほうき」など、上手な子が次々と技を見せてくれました。リリアン同様、シンプルな素材から複雑な形を生み出す創造性が光る遊びでした。
他に2人ペアで、この形からこの形へという技があって、それに沿って遊んでいました。女の子らしい遊びだった覚えがあります。
おはじき
ガラスやプラスチック製の小さなおはじきを使った遊び。友達とよりも母や妹と多く遊んだ覚えがあります。忘れてしまったけど、様々な遊び方がありました。良いおはじきを持っていると、なぜか学校での地位が上がった気がしたものです。
メンコ
紙や厚紙で作られた円形のカード(メンコ)を地面に叩きつけて相手のメンコをひっくり返す遊び。今思えば、ガチャガチャやトレーディングカードの原点のような存在でした。人気キャラクターのメンコを持っていると自慢できた記憶があります。
シンプルな遊びが持つ魔法の力
リリアンを含め、これらの昭和の遊びに共通するのは「シンプルさ」です。現代のゲーム機やスマートフォンのような複雑なシステムや華やかなグラフィックはなく、単純な道具と明確なルールだけで成り立っています。
それなのになぜ、私たちはあんなにも夢中になれたのでしょうか?
リリアンが「ただただ編んでいくだけで長い紐状のものが出来るだけ」なのに夢中になれたのは、その単純作業の中に「自分だけの何か」を作り出す喜びがあったからではないでしょうか。
昭和の遊びから学んだこと
大人になった今、あの頃の遊びを振り返ると、多くのことを学んでいたことに気づかされます。
これらの力は、大人になった今でも確実に私の中に息づいています。複雑なゲームやSNSに囲まれて育つ現代の子どもたちにも、こうしたシンプルな遊びの素晴らしさを伝えていきたいと思います。
まとめ:今だからわかるリリアンの魅力
「ただただ編んでいくだけで長い紐状のものが出来るだけなのに、なぜあんなに夢中になったのか不思議」―この疑問に対する答えが、今なら少し見えてきたような気がします。
リリアンの魅力は、その単純さの中にこそありました。複雑な仕掛けや派手な演出がなくても、自分の手を動かして何かを生み出す喜び、そして友達と共有する楽しさ。そんなシンプルでピュアな体験が、当時の私たちの心を満たしていたのでしょう。
今、目の前にリリアンの編み機と糸があったとしても、きっとあの紐を作る気にはなれないでしょう。あの頃だったからこそ、あんなに夢中になれたんだと思います。
